2017年12月28日木曜日

第177回 音を楽しむ会


12月の音を楽しむ会は中橋健太郎左衛門さん率いる大黒屋歌劇団第四回公演 ヴェルディ作曲「リゴレット」が行われました。

劇中のピアノ演奏をする中橋健太郎左衛門さんは大黒屋合唱団の先生でもあります。「日本でオペラができる場所は中々ない。板室の自然に囲まれた大黒屋という大好きな場所でオペラができることはとても喜ばしいことです、頑張ります。」と今回の打ち合わせの際に話していただきました。



リゴレット…マントヴァ公爵に仕える宮廷付き道化師、せむしの男
ジルダ…リゴレットの愛する一人娘
マントヴァ…マントヴァ公国の領主、二枚目で女好き

16世紀、イタリアのマントヴァ。
せむしの宮廷付き道化師リゴレットは自分の上司である女好きの二枚目領主マントヴァ公爵から溺愛する一人娘ジルダを守る為に、殺し屋を雇って公爵暗殺を測る。しかし、公爵を愛してしまったジルダは、公爵の身代わりとなって、自ら殺し屋の手にかかってしまう。自分が放った刺客が殺したのは、あろうことか、一番愛する一人娘ジルダなのであった..。

リゴレット役 バリトン月野進さんとジルダ役 ソプラノ 盛田麻央さんの序盤の掛け合いのシーン。美しい高音と重厚な低音のハーモニーが響きあいます。
 
ジルダとマントヴァ公爵が出会うシーン。マントヴァ公爵役 テノール石川誠二さんの広がりのある歌声が物語を盛り上げます。 

ジルダがマントヴァ公爵と恋に落ちたことを知ったリゴレットはブルゴーニュ生まれの殺し屋スパラフチーレを雇い公爵暗殺を測ります。

殺し屋の妹マッダレーナ役 メゾソプラノ幣真千子さんも入って劇中での四重奏。迫力ある歌声の掛け合いが続き、オペラの魅力を大いに感じる場面でした。


物語の最終盤、殺し屋から死体入りの布袋を受け取ったリゴレットはマントヴァ公爵が歌いながら去るのを聞き驚きます。袋を開けるとそこには愛する娘の姿が。ジルダは愛する男の身代わりとなって天に召される幸福を歌って息絶え、リゴレットの嘆きと叫びで物語は幕を閉じます。


迫真の演技と歌声でお客様を物語とオペラの世界へ魅き込む素晴らしい演奏会でした。お客様からは「BRAVO!」の拍手が巻き起こり、大黒屋の年納めの演奏会は大盛況に御開きとなりました。





年が明けて1月26日(金)次回の音を楽しむ会もオペラ 中橋健太郎左衛門さんです。出演者、演目を一新して演奏していただきます。どうぞお楽しみに!そして良いお年を!