2018年9月1日土曜日

9月 山口真人展

本日から大黒屋サロンにて陶芸家山口真人さんの展示が始まりました。



山口さんは桃山時代から歴史的に有名な焼き物の産地として知られる愛知県瀬戸の窯元西山窯の六代目当主として、9つの窯をもつ大きな工房で作陶を行っています。



織部、黄瀬戸、志野、鼠志野、黒織部(瀬戸黒)など瀬戸伝統の技を用いた作品や、灰釉、粉引まで多様な技術を駆使して多くの作品を制作しています。本展でも皿や酒器、マグカップなど日常の器から酒器、茶碗など芸道の作品まで幅広く展示しています。



特にオリーブグリーンの釉薬を用いる織部は山口さんの代名詞ともいえる技法です。楽茶碗に代表される千利休の寂の美学から、歪みや多彩な絵付けへと美意識の革命を起こした織部焼の発祥に想を得、他の焼き物は伝統の枠を守りつつ織部には自身の独自性を投影しているといいます。



大胆な歪みや削り、「琳派織部」と言われる日本の伝統文様を細密に描いた作品などが目を引きます。



旅行が好きだという山口さんの作品には、バリ島で見た葉っぱの形の器をモチーフにしたものやジャマイカ出身の歌手の歌詞を型で押した作品など、海外で見聞きした経験が反映されているものもあます。伝統の中だけでなく、現代の作家ならではの斬新な感性に驚かされます。



国内各地で展示を行ってきた山口さんですが、栃木県内では初の個展となります。200点弱の作品をご覧になれる機会に是非お運びください。
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是非ご覧ください。
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