2017年10月20日金曜日

對木 裕里 アートを語る会

先日18日、現在サロンにて作品展を開催中の對木裕里さんによる「アートを語る会」が行われました。作品制作に対する考え、大黒屋の公募展受賞に関することや制作技法などについてなど詳しくお話しされました。


對木さんは作品のイメージやアイディアは普段仕事をしている東京で、満員電車に乗ったり、パソコン作業をしているときなど、雑踏の中で生活をしている時間によく浮かんでくるようで、大自然の中やリラックスしている状態だとあんまり浮かばないのだそうです。


今回の展示では石膏を使った作品がメインであり、その独特の造形性に対し多くの方が興味を持たれていると思います。對木さんは制作の際に手や頭を自由に動かし、粘土で形づくりをしていきます。スピードも大事な要素であまり作り込まないようにしているそうで、それが独特の造形を生み出している一因のようです。


トークの中で制作する上で大きな転換を与えてくれた、ジャガイモについてブロンズで作ったジャガイモを傍に置いて語ってくれました。ある日、ジャガイモを眺めながらジャガイモには上下左右がなく、置き方の決まりや「こうあるべき」というものがないことに気付かされたことが、自身の作品の在り方、置き方への考え方に影響を与えたと言い、それ以降「ジャガイモ」は對木さんの中である種のシンボル的な存在のようです。



最後に、制作する上で自身の3つの重要なキーワードを上げてくれました。
◯力 △感触 ❒土地



對木さんの展示は10月30日(月)までです。
ぜひお越しくださいませ。