2021年3月4日木曜日

2021年3月 杉田明彦展

  3月4日より大黒屋サロンにて、漆工 「杉田明彦 展」を開催しております。

石川県・金沢にて漆の器を中心に制作する漆工 杉田明彦さんは東京都出身、大学で文学部の哲学科に進みますが「手に職をつけたい」との思いから手打蕎麦店での修業後、2007年に輪島の塗師 赤木明登氏のもとで修行。6年間の修行の後2013年に独立しました。


杉田さんのうつわは、古い物がもつ質感、時間の佇まいから着想を得、自身の作品に反映させています。漆器は元来、お正月やハレの日などのお祝い事で使用されてきた為、『ハレの器、もてなしの器』としての役割を担ってきた感がありますが、杉田さんは日常で使用することをより想定して制作しています。マットな質感にすでに傷のような表情(古い土器のような)を持つ作品等にそれが見てとれます。また、作品を制作する上で現代の住居、生活の変化からも漆の受け入れ方も変わると言います。昔は現代のような電気、蛍光灯、LEDの明かりではなく、蝋燭の灯、自然光の微弱な明かりのなかでの生活が日常でした。その中で艶のある漆器が当時の生活のなかでは特別であり、マッチしていたのでしょう。しかし現代の電灯の明るさでは、その漆器は輝きすぎて浮いた存在に写ってしまうことや、テーブルと椅子の生活様式での目線の変化もあることなどから高台の高さ等にも工夫を凝らす制作を続けています。


漆の伝統を重んじながらも、現代の生活に違和感のなく使用できる漆器を考えて制作を続ける杉田さんの作品は、日本の和食料亭、またフランス料理の巨匠、アラン・デュカス氏のパリのレストラン等でも使用されています。和食でも洋食でも違和感なく、また普段使いから特別な日にもフラットに使えて、またそのまま飾っても楽しめる漆器だと思います。
本展ではお椀、飯椀、折敷、リム皿、盛り皿など和、洋どちらにも使える多様な器と、乾漆で作られた大型の器、そして漆の質感など、うつわでは表現できない平面、立体オブジェ作品など全300点以上展示いたします。この機会にぜひご高覧いただけたら幸いです。

会期:2021 年 3 月 4 日(木) - 3 月 29 日(月) 9:00 - 17:00
作家在廊予定日 : 3 月 4,5 日
会期中の休館日 : 3月 16 - 18 日


2021年1月1日金曜日

2021年1月 酒器展

 1月1日より大黒屋サロンにて酒器展が開催されております。

今回は12名の作家たちによるぐい呑、盃、そば猪口、麦酒杯、ロックグラス、片口、徳利などお酒を楽しむ器と SUSgallery のチタンタンブラー合計280点以上を展示しております。陶器、磁器、ガラス、多様な技法から生み出された器の豊かな表情をぜひ手に取ってご覧いただければ幸いです。

会期:2021年1月1日(金)-1月31日(日) 9:00 - 17:00

会期中の休館日:1月6,7, 19,20,21日
※展示は宿泊以外の方もご覧いただけます。

展示作家
安齊賢太(郡山)、生形由香(益子)、梶原靖元(唐津)、川端健太郎(岐阜)、黒川大介(市貝町)、小山厚子(備前)、杉田明彦(金沢)、杉山洋二(笠間)、福永浩太(北海道)、宮澤章(益子)、宮澤有斗(益子)、若杉集(益子)、SUSgallery(東京)


2020年12月26日土曜日

第210回 音を楽しむ会

 12月の音を楽しむ会は、ソプラノ 西田真以さんとピアノ 松村優吾さんによる演奏会を行ないました。今回はW.A.モーツァルト作曲の楽曲を披露していただきました。

KV.165 モテット「踊れ、喜べ、幸なる魂よ」全三楽章。松村さんの音色と西田さんの歌声がかろやかに響き合っていて心地よく感じられました。

オペラ「フィガロの結婚」より伯爵夫人、ケルビーノ、スザンナ三役のアリアを披露。西田さんはこの三役を人生における過去、現在、未来としてこの喜劇を表現されていました。各々の人物が叙情的に歌われていて物語に引き込まれるようでした。

アンコールは12月クリスマスにちなんで「きよしこの夜」、日本とイタリアの歌詞を織り交ぜたメロディーが印象的でした。

西田さんと松村さんが織り成すモーツァルトの音楽世界を堪能できた音を楽しむ会となりました。ご来場いただいた皆様ありがとうございました。

来年もどうぞお楽しみに!

2020年12月1日火曜日

2020年12月 青木悠太朗展 「Quien sabe」

 12月1日より大黒屋サロンにて、美術家 青木悠太朗さんによる 個展「Quien sabe」を開催しております。

 青木さんは静岡県出身。東海大学大学院芸術学研究科造型芸術専攻修了後、初応募した大黒屋第10回現代アート公募展にて大賞を受賞しました。国内の個展、グループ展などに参加し2018 年にメキシコを拠点に活動、現在は東京にもどり制作を続けています。

作品としては伝統的な木を使った ʻ彫刻ʼ ですが、その造形には木の塊の量感を取り除くことで「空間」が解放され、ミニマルで幾何学的にそぎ落とされた形が周辺と関係しあうことで、有と無を同時に感じさせます。

メキシコでの生活、日本との風土の違い、旅の記憶、だれも知らない個人的な体験から作品の造形のきっかけやタイトルがつけられていることなど、本展覧会ではメキシコでの経験が色濃く感じられます。本展覧会は昨年末の帰国後、日本で制作した新作16点を展示致します。ぜひご高覧いただけたら幸いです。

会期:2020 年 12 月 1 日(火)- 12 月 29 日(火) 9:00 - 17:00
作家在廊予定日 : 12 月 5,6 19,20 日
会期中の休館日 : 12月7 - 17日