2021年9月1日水曜日

2021年9月 竹籠展

  9月1日より大黒屋サロンにて「竹籠展」を開催しております。


本展は、竹工芸収集の第一人者であり、研究者の斎藤正光氏監修による展覧会になります。氏は国内外の美術館での展覧会の監修・プロモーションなど手掛けています。
「飯塚琅玕斎展」(栃木県立美術館)、「竹の造形 ロイド・コッツェン・コレクション展」(日本橋三越、大分市美術館など国内 6 箇所で開催)「New Bamboo : Contemporary Japanese Masters」展(ジャパンソサエティー、ニューヨーク)、「線の造形 線の空間 飯塚琅玕齋 と田辺竹雲斎でめぐる竹工芸」(菊池寛実記念 智美術館、東京)などに協力したほか、 NHK「美の壺」の「竹籠」編や多数の出版物の企画にも携わっており、内外の美術館やコレクターに日本の優れた竹工芸を紹介するなど、竹文化の普及に尽力しています。

竹工芸は、少しマイナーなイメージがありますが、日本人と竹の関わりの歴史は古く、縄文時代から使われていたとされています。カゴやザル類、食器や掃除道具などの日用品から、農業、漁業での道具、茶道や華道の道具、笛や尺八などの楽器、竹刀や弓などの武道具、また伝統的な日本家屋にはいたる所に竹が使われていたことから、私たちの生活や文化に根差した素材だといえます。 栃木県は、大分県と並ぶ竹工芸の盛んな産地でもありますが、それは大正から昭和にかけて活躍した伝説の籠師、栃木県出身の飯塚琅玕齋が、それまで道具として見られていた竹籠を伝統的な技術に独創的な意匠を加え、芸術品にまで高めたと言われています。 

当館では過去に県在住の勝城蒼鳳、磯飛節子の個展などを開催しております。本展覧会は、 斎藤さんの審美眼で厳選された全国の無銘の竹籠や民具、江戸から昭和に活躍した名工達の竹籠、掛花、菜籠、花籃、盛籃、炭斗など様々な竹工作品およそ100 点を展示致します。  この機会にぜひご高覧いただけましたら幸いです。

出展作家例 石川照雲、石川四海、横田奉斎、水谷六々斎、飯塚鳳竹、二代田辺竹雲斎、飯田清石、 末村笙文、小菅竹堂、伊藤乃武方、塩月芽羅尼、塩月寿籃、江殿巧芳斎、山下巧竹斎、 生野徳三、竹美斎、竹抱斎、竹龍斎、中田錦石、田辺光雲斎、飯塚薫石、八木沢基石、 八木沢啓造、蛤谷空斎、鈴木旭斎、和田和一斎 


会期 : 2021 年 9 月 1 日 (水) - 9 月 29 日 (水) 9:00 - 17:00                ※展示は宿泊以外の方もご覧いただけます。