2022年5月1日日曜日

2022年5月 冨田美穂展「牛の間」

 4月29日より大黒屋サロンにて、冨田美穂さんの個展「牛の間」を開催しております。


 冨田美穂は武蔵野美術大学版画コース在籍中、アルバイトで訪れた十勝の牧場で出会った「牛」に魅了され、それがキッカケとなりその後、牛をテーマにした木版画の制作を始めました。大学卒業後は北海道小清水町に移住し、酪農従事者として牛の仕事をしながら制作活動を続けています。 冨田が描く牛は自身が働く中で身近にいる牛が主で、その為作品のタイトルの多くには「904」「1177」「915」「1620」「388」など数字が振り分けられています。その数字は牛の個体識別番号の一部です。


 酪農をしながら牛を描く生活について、「学生の頃、北海道の酪農アルバイトで牛に出会ってから、かれこれ 20 年近く牛をテーマにした作品を作っています。今も酪農の仕事にパートタイムで携わりながら制作しています。実際に存在する牛たち一頭一頭の個性、体格、眼差し、家畜でありながらも同時に気高く美しい動物である彼らの姿を表現したいです。」と綴っています。


 これまで個展の多くは北海道内でしたが、偶然にも酪農が盛んな栃木県那須塩原市にて個展の開催となります。本展覧会では、木版画の作品が 15 点、アクリル、水彩画など 5 点、の全 20 点の作品を展示いたします。 冨田の木版画は彫刻刀で彫り、刷りをするところまですべて自身の手で仕上げています。牛に魅了され日頃から牛の近くで生活する冨田が描く牛、骨格、毛の一本一本、瞳の繊細な表情など、この機会にぜひご高覧いただけたら幸いです。 



会期 : 2022 年 4 月 29日 (金) - 5 月 30 日 (月) 9:00 - 17:00
作家在廊予定日 : 4 月29日、5月 1・30日
会期中の休館日:5 月 10・11・12 日
* 4月29日、5月13日のみ12時から開館いたします。