2021年12月26日日曜日

第217回 音を楽しむ会

 12月の音を楽しむ会は三味線 佐藤通弘さん、箏 海寶幸子さん、三味線 佐藤通芳さんによる演奏会を行いました。今回で7回目のご出演です。

2021年最後の音を楽しむ会は「 津軽じょんがら節 掛け合い 」で幕開けでした。

2曲目は津軽じょんがら節とは一転、落ち着いた曲調の 「 十三の砂山 」を演奏。


3曲目は臨場感のある演奏に熱い思いを感じた「 ドダレバチ 」。

4曲目は佐藤通弘さんのソロで 「 津軽よされ 」、5曲目は佐藤通芳さんがアメリカツアー中に、様々な音楽に触れ生まれた「 アパラチアン三味線 」。

6曲目、7曲目は同じ弦楽器でも、三味線の勢いのある音色とは異なり、箏の雅な音色で「 雪の降る町を 」「 讃歌 」海寶幸子さんに演奏して頂きました。

最後にお二人の息の合った演奏に心躍される「 三味線ポルカ 」を演奏

アンコールには音色だけではなく演奏姿にも魅了された 「 荷方節 」を演奏して頂きました。


三味線と箏の静と動を感じられる演奏に心癒された音を楽しむ会になりました。






次回の音を楽しむ会は1月26日(水)、ソプラノ 西田真以さんによる演奏会です。
どうぞお楽しみに!






2021年11月26日金曜日

第216回 音を楽しむ会

 11月の音を楽しむ会は笛方 福原寛さん、囃方 梅屋右近さん、笛方 福原寛瑞さん、囃方 堅田崇さんによる演奏会を行いました。


開演のご挨拶後、「着到」の演奏で開始。


1曲目に福原寛さん作曲「寿万歳」を演奏。第一景「太夫と才蔵」、第二景「万歳」、第三景「また来る春」の3部構成からなる創作曲です。


2曲目に福原寛さん作曲「弄月」。


曲間には楽器の紹介もしていただき、


最後に6代目福原百之助さん作曲「会津幻想曲」を演奏して頂きました。


笛とお囃子の素敵な演奏だけではなく、楽器の説明を一つ一つ丁寧にしていただき、笛やお囃子の世界を、観て、聞いて、体感する、貴重な時間となりました。





次回の音を楽しむ会は12月26日(日)、三味線 佐藤通弘さんによる演奏会です。
どうぞお楽しみに!



2021年11月1日月曜日

2021年11月 野口悦士 展

  11月1日より大黒屋サロンにて「野口悦士 展」を開催しております。

野口さんは大学を卒業後、陶芸を志して種子島に渡り長年制作、アメリカ・デンマークなどでの滞在制作を経て、2016年から現在は鹿児島市を拠点に活動しています。
2006年より中里隆氏に師事。氏は唐津焼の人間国宝・中里無庵の家に生まれ、現代の唐津焼作家を代表する一人。野口さんは当時、中里隆氏が種子島や各地で制作する際に同行する機会が多く仕事の傍ら弟子として多くのことを学びました。独立後は種子島の南蛮焼締の作品を手がけることが多かったですが、現在はその種子島の土と鉄分の多い土を使用して制作しています。

シンプルでありながら多様な表情のお皿や鉢などの作品を多く手がけ、野口さんの現在の作風に多大な影響があったのが、デンマークのKH Würtzでの定期的な滞在制作でした。KH Würtzは世界の名だたるコンテンポラリーレストランの多くのうつわを手がけることでも知られています。

野口さんのつくる器は多様な表情があるのが特徴的ですが、様々な種類の釉薬を使用しているのではなく基本的には鉄分の多い土、釉薬も数種類のみで制作しており、焼成方法と釉薬の掛け方を工夫し様々な表情を生みだしています。また、近年多く手掛けている緑青、赤錆、白錆などと呼ばれる、一見、陶器とは思えないような作品は長い時間を経て、海に埋もれていたもののようでもあり、銅が酸化してできる緑青そのもののようです。このような独特なテクスチャーは4-8回も焼成することで生み出しています。

大黒屋での、初個展となる本展は、皿、鉢、カップ、盃、酒器、花器、掛花、壺など全208点を展示いたします。この機会にぜひご高覧いただけたら幸いです。

 


会期 : 2021 年 11 月 1 日 (月) - 11 月 28 日 (日) 9:00 - 17:00                ※展示は宿泊以外の方もご覧いただけます。


2021年10月26日火曜日

第215回 音を楽しむ会

   10月の音を楽しむ会は中橋健太郎左衛門さん(指揮)、城宏憲さん(イル・トロヴァトーレ役、テノール)、野村光洋さん(ルーナ伯爵役、バリトン)、城えりかさん(アズチェーナ役、メゾソプラノ)、イ・スンジェさん(レオノーラ役、ソプラノ)、高瀨さおりさん(ピアノ)による大黒屋オペラ第14回公演ヴェルディ作曲「イル・トロヴァトーレ」名場面を行いました。

15世紀初頭、スペイン ビスカリャ地方、アラゴン地方にて

アズチェーナのアリア アズチェーナが、息子のトロヴァトーレに過去の因縁を語るアリア。トロヴァトーレが本当に敵方のルーナ伯爵の実の弟である事が暗示される。

ルーナ伯爵のアリア レオノーラに対する想いが歌われる。

第2幕フィナーレ 修道院に入ろうとするレオノーラ、それを阻止して拉致しようとするルーナ伯爵、さらに助けに入るトロヴァトーレ。トロヴァトーレはレオノーラの救出に成功。一方ルーナ伯爵は、目の前でレオノーラを連れ去られ、怒りに震える。

城えりかさんの華やかなアリア、野村さんの剛健なアリア、3人の思いが交錯する緊迫の三重場面では城宏憲さんの歌声が高らかに響きました。

レオノーラを助け出し、トロヴァトーレの居城で、束の間の安息と愛の場面。結婚式を挙げようとしたまさにその時、トロヴァトーレの母アズチェーナがルーナ伯爵に捕えられ、処刑されようとしている知らせが入る。決意のアリア「燃える炎」を歌い、敵方ルーナ伯爵の城へ向かう。

ルーナ伯爵の城にてトロヴァトーレは戦いに敗れ捕えられている。そこへ恋人レオノーラが忍んで来る。彼女はルーナ伯爵に、自らの身を任せる代わりにトロヴァトーレの助命を嘆願しルーナ伯爵も承諾。しかし、レオノーラはじわじわ効果をあげる毒をあおる。処刑を待つトロヴァトーレとアズチェーナの親子、死に瀕するレオノーラ、嫉妬に狂うルーナ伯爵の思いが入り混じるクライマックス。助命の約束を破りトロヴァトーレを処刑するが、それは赤ん坊の時に生き別れた、自分の弟なのであった、、、

イ・スンジェさんの煌びやかな歌声と共に高瀨さんのピアノが鳴り響き、中橋さんの指揮によってオペラの世界が紡がれていく演奏に感動しました。素晴らしい舞台でした!

中橋さん率いる大黒屋オペラの世界を堪能できた音を楽しむ会となりました。                                     ご来場いただいた皆様ありがとうございました。



次回の音を楽しむ会は11月26日(金)、 笛 福原寛さんです。                                        どうぞお楽しみに!

2021年10月1日金曜日

2021年10月 矢野直人・浜野まゆみ展

  10月1日より大黒屋サロンにて「矢野直人・浜野まゆみ展」を開催しております。

矢野直人さんは、古唐津を磁器質の焼物と捉え、粘土ではなく砂岩を用いて作陶されて いる唐津でも数少ない陶芸家の一人です。唐津の砂岩を掘り採取して土や釉薬を作るま での全ての工程を自身で行い、薪窯で焼いています。砂岩は採取する地層によって質や粒子に違いがあり、その特性を生かして黒唐津、朝鮮唐津、斑唐津、絵唐津、山瀬、皮鯨、 刷毛目、粉引、李朝など、古唐津の流れにあるものを制作しています。 


浜野まゆみさんは、大学では日本画を選考し卒業後、有田の窯業大学校にて陶芸を学びました。「糸切り成型」という江戸初期に始まり、その後まもなく石膏型の技術により途絶えてしまった成形法の研究と再現に取り組みながら制作をしています。糸切り成形は 粘土板を糸で適当な厚さにスライス(糸切り)し、型に当てて成形します。高台は型に合わせて粘土のひもをつけて板状にし貼り付けて成形するので、複雑な形を作ることができるのが特徴です。成形に非常に手間のかかる技法ですが、日本画出身の技術を生かした絵付けにより繊細で美しいうつわを制作しています。


お二人とも、古唐津、初期伊万里と古いものに魅了されていますが、ただの写しを制作することではなく、400 年以上前の陶工たちがどのようなに焼き物と接してきたか、原料、 技術、方法を体現することで現代にも合う作品を作り上げるところにお二人の魅力が詰まっているように思います。 本展示では、矢野さんは茶碗、花器、酒器、向付に碗などのお皿。浜野さんは糸切り成型で作られた器に、蕎麦猪口、酒器、白土の粘土を塗ってから型紙をはがす「型紙摺り」という技法による器など展示致します。季節を感じられるうつわとしてぜひ、手にとってじっくりご覧いただけたら幸いです。 


会期 : 2021 年 10 月 1 日 (金) - 10 月 30 日 (土) 9:00 - 17:00                ※展示は宿泊以外の方もご覧いただけます。