2022年6月26日日曜日

第223回 音を楽しむ会

6月の音を楽しむ会はピアノ 菅野 潤さんによる演奏会を行いました。


今回の演目は...

          ○ モーツァルト:ピアノソナタ へ長調 KV332

                  ・アレグロ

                  ・アダージョ

                  ・アレグロ アッサイ

          ○ ショパン:夜想曲 変ニ長調作品27-2

                 舟歌 嬰へ長調作品60

          ○ ラヴェル:なき王女のためのパヴァーヌ

          ○ ドビュッシー:前奏曲集第二巻より

                  ・ヒース野

                  ・オンディーヌ

                  ・花火

          ○ ショパン:別れのワルツ 


モーツァルトが創作欲を豊かに表現した「 ピアノソナタ へ長調 KV332 」で開演しました。

ショパン作曲「 舟歌 嬰へ長調作品60 」は、流れるような音色の中に、いくつもの音を感じられる、精緻で幻想的な1曲でした。

菅野さんの繊細かつ躍動感のある演奏に魅了された音を楽しむ会となりました。





次回の音を楽しむ会は7月26日、サウンドアーティスト 細井美裕さんによる演奏会です。

どうぞお楽しみに!

2022年6月3日金曜日

2022年6月 山本雄基展

 6月3日より大黒屋サロンにて、山本雄基さんの個展を開催しております。


 板室温泉大黒屋では63日(金)より627日(月)まで、山本雄基の個展を開催いたします。山本は2010年の第5回大黒屋現代アート公募展での大賞受賞をきっかけに、大黒屋で定期的に個展を開催し今回で7回目の個展となります。
 山本の絵画は、まずキャンバスに透明のアクリルメディウム(アクリル絵具に混ぜて使用する添加剤)の層を塗り、アクリル絵具で円形を画面に配置。またそれらの存在を反転させるようにくり抜いた円形=ヴォイド(穴、空虚、無)を重ね、さらに透明な層を重ねるといった工程を10層以上繰り返すことで生まれます。複雑に交錯させ平面に奥行きや重なりを感じさせながらとらえどころのない曖昧さと、作家自身のなかで設定された法則性を潜ませた絵画を制作。これまで一貫して円を描くことで物質としての「絵画の可能性」を追求し続けています。


 山本より展示にむけて

物事には、自身でコントロールできることや、できないことがある。それらの体感の度合いや関係がバラバラに入り混じる中で時に理不尽も受入れながら、能動的に選択、決定していくこと。作品制作は私がそれらを直接体感するための場であり、希望の可視化とも言える。重層的な透明層の中に色の円と色をくり抜く円を繰り返し重ね、階層を超えた関係を持たせたり、さまざまな円の配置パターンを画面内に潜め、見る事自体の不確定さや物事が多角的に作用する様を抽象的に置き換えることが、私の主な絵画の構造となる。

 近年、専用のPCアプリケーションをプログラマと共同開発し、乱数による描画システムを一部の作品に導入することで、作品に内在する自身の在り方が宙吊りになったような感覚を得ている。それは作品にとってより喜ばしいことだと思う。


 本展では、はじめての試みとなる、新作16点すべて円形キャンバスを使用した作品で構成されます。この機会に是非ご高覧いただけたら幸いです。



会期 : 2022 年 6 月 3日 (金) - 6 月 27 日 (月) 9:00 - 17:00
作家在廊予定日 : 6月 3・4・5日
会期中の休館日:5 月 14・15・16日
* 6月3日、6月17日のみ12時から開館いたします。