今回の音を楽しむ会は、大黒屋では初めての試みとなる「数学の演奏会」でした。これまでは毎月歌手や楽器の演奏者の方が出演していましたが、今回は数学をテーマとした著作・講演活動を行う独立研究者の森田真生さんのお話です。
森田さんが幼少期に数学に興味を持ったきっかけや、数学の原点といわれている歴史上の話から始まります。日本とヨーロッパの数学教育の違いを「つるかめ算」と連立方程式を例に話してくださいました。時代、地域ごとに数学にも美意識や理想が違うといいます。
森田さんが憧れる日本の数学者、岡潔の話も出てきます。数学から人間の情緒の仕組みを編み出し、思いやり支え合って生きる大切さも感じさせられました。
最初は「数学」と聞くと苦手意識を持っているお客様も多くいました。皆さん緊張した様子で会場にいらっしゃいましたが、時折笑い声や拍手を上げて楽しめたようです。
「音楽を聞くように楽しく聞くことができた」
「数学の面白さに初めて気づいた」
「人の生き方に繋がるところがあり、今まで知らなかった世界に触れることができた」
お客様から様々な喜びの声が寄せられました。
次回の音を楽しむ会は3月26日(日)、テノールの上原正敏さんです。
お楽しみに!