「re:planter 村瀬貴昭展」は昨日終了しました。会期中は多くの方にご来館いただきありがとうございました。
昨夜は、展覧会のクロージングイベントとして、特別に村瀬さんによる公開植栽「Live-planting」を開催いたしました。アンビエントな音楽が流れる中、道具を巧みに美しく扱い植栽する姿は茶道のお点前を見ているような。美しい時間が流れました。
今回、大黒屋では初めてとなる植物の展覧会、新緑の季節でもありスペースコロニーの中の植物たちも元気に育ち、水やり、剪定などお手入れしながら楽しい一月間となりました。
2019年5月31日金曜日
2019年5月28日火曜日
第194回 音を楽しむ会
真夏日の天気になった板室にて5月の音を楽しむ会はピアノ北村晶子さんとソプラノ松原有奈さんによるオペラと昭和歌謡を織り交ぜた演奏会が行われました。
眩しい陽ざしに映える板室の木々の緑と調和するようなヘンデルの歌劇「セルセ」より”なつかしい木陰”をオープニングで披露、太陽の香りを運ぶ風のように爽やかな曲でした。
プッチーニの歌劇「トゥーランドット」より”お聞きください、王子様”と「蘇州夜曲」は曲の背景が中国という共通点があり北村さんがこの2曲を編曲して演奏されました、オペラと歌謡曲が相互に魅力を引き出し合う様子は北村さんと松原さん御二方の関係にも見て取れて相乗効果で曲のメロディーが響き合うように感じました。
昭和28年の「君の名は」と質問に答えるようにプッチーニ歌劇「ラ・ボエーム」より”私の名はミミ”を披露、ピアノと歌声から湧き上がる音楽の流れはまるで滝のように壮大に涼しげに会場に響き渡っていくようでした。
ピアノソロ、ファリャの「恋は魔術師」より”火祭りの踊り”、音の屏風がリズミカルに生み出され続けていくように美しく華やかな展開が最後まで繰り広がり、夜空に燃え上がる炎が情景として鮮烈に残る曲だと感じました。
「川の流れのように」ここまでの楽曲演奏で築きあげた音楽世界を綺麗に包み込む極光のように弧を描き重なり音楽が輝いて心に染み入る歌声が印象的でした。
松原さんが幼少の頃から大好きで歌っていた「ブルー・ライト・ヨコハマ」とロドリーゴの「アランフェス協奏曲」を融合した曲を披露、この2曲はコード進行が似ていると北村さんが発見したそうで、曲の最後には必殺仕事人のテーマがさらりと組み込まれておりユニークな楽曲でした。
「銀座カンカン娘」ではお客様と一緒に歌う場面があり会場は盛り上がっていました。
ピアノソロ、”男はつらいよ”変奏曲、曲の合間にモーツァルトやショパンの楽曲が織り交ぜられカラフルな音色の水滴が跳ねるように音の質感を感じる曲でした。
最後は歌姫をテーマにした「喝采」とプッチーニの歌劇「トスカ」より”歌に生き、恋に生き”、悲しい歌姫を形作るように感傷的なメロディーと心を抉られるような迫真の歌声が印象深く、演奏会の余韻を残しながら音楽が会場に響いていきました。
北村さんの楽曲編曲による音楽の新しい楽しみ方と松原さんのすき透るように響く歌声を堪能できた音を楽しむ会となりました。
次回の音を楽しむ会は6月26日(水)、中橋健太郎左衛門さんによる大黒屋オペラです。
どうぞお楽しみに!
眩しい陽ざしに映える板室の木々の緑と調和するようなヘンデルの歌劇「セルセ」より”なつかしい木陰”をオープニングで披露、太陽の香りを運ぶ風のように爽やかな曲でした。
プッチーニの歌劇「トゥーランドット」より”お聞きください、王子様”と「蘇州夜曲」は曲の背景が中国という共通点があり北村さんがこの2曲を編曲して演奏されました、オペラと歌謡曲が相互に魅力を引き出し合う様子は北村さんと松原さん御二方の関係にも見て取れて相乗効果で曲のメロディーが響き合うように感じました。
昭和28年の「君の名は」と質問に答えるようにプッチーニ歌劇「ラ・ボエーム」より”私の名はミミ”を披露、ピアノと歌声から湧き上がる音楽の流れはまるで滝のように壮大に涼しげに会場に響き渡っていくようでした。
ピアノソロ、ファリャの「恋は魔術師」より”火祭りの踊り”、音の屏風がリズミカルに生み出され続けていくように美しく華やかな展開が最後まで繰り広がり、夜空に燃え上がる炎が情景として鮮烈に残る曲だと感じました。
「川の流れのように」ここまでの楽曲演奏で築きあげた音楽世界を綺麗に包み込む極光のように弧を描き重なり音楽が輝いて心に染み入る歌声が印象的でした。
松原さんが幼少の頃から大好きで歌っていた「ブルー・ライト・ヨコハマ」とロドリーゴの「アランフェス協奏曲」を融合した曲を披露、この2曲はコード進行が似ていると北村さんが発見したそうで、曲の最後には必殺仕事人のテーマがさらりと組み込まれておりユニークな楽曲でした。
「銀座カンカン娘」ではお客様と一緒に歌う場面があり会場は盛り上がっていました。
ピアノソロ、”男はつらいよ”変奏曲、曲の合間にモーツァルトやショパンの楽曲が織り交ぜられカラフルな音色の水滴が跳ねるように音の質感を感じる曲でした。
最後は歌姫をテーマにした「喝采」とプッチーニの歌劇「トスカ」より”歌に生き、恋に生き”、悲しい歌姫を形作るように感傷的なメロディーと心を抉られるような迫真の歌声が印象深く、演奏会の余韻を残しながら音楽が会場に響いていきました。
北村さんの楽曲編曲による音楽の新しい楽しみ方と松原さんのすき透るように響く歌声を堪能できた音を楽しむ会となりました。
次回の音を楽しむ会は6月26日(水)、中橋健太郎左衛門さんによる大黒屋オペラです。
どうぞお楽しみに!
2019年5月8日水曜日
5月 Re:planter 村瀬貴昭 展
5月の展覧会はゴールデンウィークをはさみ、4月25日より「Re:planter 村瀬貴昭 展」が大黒サロンにて開催しています。
京都在住で植栽家の村瀬さんは幼少期にお祖父様の盆栽、10代の中学生の頃にアクアテラリウム、青年期に希少植物コレクター、それら独学を経て2012年よりソロプロジェクト「Re:planter」を開始されました。
Re:planter とはRecycle(再生)×Plants(植物)×player(者)という意味、活動として消費社会における自然からの返信(Re:)をテーマにあらゆる植物と人工物を融合し理にかなった植栽表現を探求することが挙げられています。
代表作「SpaceColony」シリーズは忙しい生活と小さな住空間で暮らす現代人の新たな中庭照明として制作され、植物は光源のLEDと数週間に1度の水やりで育成、鑑賞者は球内で生成し変化する様々な生命を身近に感じることができるようになっています。
月面に環境循環や宇宙空間に居住空間を作るスペースコロニー計画のように植物の生命循環空間を作ることがテーマになっており、村瀬さんの "植物に対して多少手をかけてあげたりお世話をする方が人にとって良いのではないか" という思いが込められています。
作品タイトルはユーモア溢れるものが多数あり村瀬さん曰くイメージのインスピレーションは "植物から人間へ発信された宇宙信号のようなもの" だそうで、SpaceColonyが作り出す独特の不思議な癒し空間をより一層味わい深く感じることができます。
本展では "日常生活の中に植物を持ち込むことで生きものがどう変わっていくか、生きものをどう見立てていくか" という村瀬さんのメッセージを感じながら作品を鑑賞できるようにサロン空間から客室内も含めて館内広々と展示をしています。植物をメインとした展覧会は大黒屋では初の試みとなります、ぜひ会場でご高覧いただき本展ならではの空間を感じていただけましたら幸いです。
10連休のゴールデンウィークが終わりまして新緑が気持ちのよい穏やかな季節になってきました。ぜひ板室温泉までお越しください。
展示は5月30日(木)まで開催、作家在廊日は5月30日です。
会期中の休館日:5月8,9, 22,23日
*
京都在住で植栽家の村瀬さんは幼少期にお祖父様の盆栽、10代の中学生の頃にアクアテラリウム、青年期に希少植物コレクター、それら独学を経て2012年よりソロプロジェクト「Re:planter」を開始されました。
Re:planter とはRecycle(再生)×Plants(植物)×player(者)という意味、活動として消費社会における自然からの返信(Re:)をテーマにあらゆる植物と人工物を融合し理にかなった植栽表現を探求することが挙げられています。
代表作「SpaceColony」シリーズは忙しい生活と小さな住空間で暮らす現代人の新たな中庭照明として制作され、植物は光源のLEDと数週間に1度の水やりで育成、鑑賞者は球内で生成し変化する様々な生命を身近に感じることができるようになっています。
月面に環境循環や宇宙空間に居住空間を作るスペースコロニー計画のように植物の生命循環空間を作ることがテーマになっており、村瀬さんの "植物に対して多少手をかけてあげたりお世話をする方が人にとって良いのではないか" という思いが込められています。
作品タイトルはユーモア溢れるものが多数あり村瀬さん曰くイメージのインスピレーションは "植物から人間へ発信された宇宙信号のようなもの" だそうで、SpaceColonyが作り出す独特の不思議な癒し空間をより一層味わい深く感じることができます。
本展では "日常生活の中に植物を持ち込むことで生きものがどう変わっていくか、生きものをどう見立てていくか" という村瀬さんのメッセージを感じながら作品を鑑賞できるようにサロン空間から客室内も含めて館内広々と展示をしています。植物をメインとした展覧会は大黒屋では初の試みとなります、ぜひ会場でご高覧いただき本展ならではの空間を感じていただけましたら幸いです。
10連休のゴールデンウィークが終わりまして新緑が気持ちのよい穏やかな季節になってきました。ぜひ板室温泉までお越しください。
展示は5月30日(木)まで開催、作家在廊日は5月30日です。
会期中の休館日:5月8,9, 22,23日
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