2020年1月22日水曜日

1月 山本雄基展

1月10日より大黒屋サロンにて「山本雄基展」が開催されております。


山本雄基さんは2010年第5回大黒屋現代アート公募展の大賞受賞をきっかけに、大黒屋で定期的に個展を開催、今回で6回目の個展となります。近年は、アジア、ヨーロッパでの個展やアートフェアでの出品により国内外で注目されている作家の一人です。
北海道帯広生まれで現在は札幌にて活動。2017年より札幌を活動拠点とする作家が中心となって運営しているスタジオ「なえぼのアートスタジオ」では運営メンバーの一人として活躍されています。


山本さんの絵画は10層程のアクリルメディウムの透明層の中で装飾的色彩の円形を画面に配置し、またそれらの存在を反転させるようにくり抜いた円形を重ね、複雑に交錯させ平面に奥行きや重なりを感じさせながらとらえどころのない曖昧さと、法則性を潜ませた絵画を制作しています。見える〇(不透明)と見えない〇(透明なヴォイド)が同時に存在する画面はお互いを対比させることで、どちらかに寄るのではなく間の領域に繊細でありたいという山本さんの思いが込められています。


「相反する事柄を抽象的な状況に置き換え、モノとして成り立たせること」に興味があると語る山本さんの絵画は時にポップで心地よい感覚を鑑賞者に与える反面、平面の層、奥行きの深さは絵画の歴史に対する時間を感じさせます。
作品の背景からは多分野の考え方を勉強している山本さんの思慮深さも感じられます、例えば数学の実数と虚数の関係のように無いモノを利用することで方程式を解くような表と裏の連動が起こり得ることを示唆するなど、最近では多元宇宙論(マルチバース)の考え方をアイディアのヒントに制作しているそうです。


1年半ぶりとなる本展では、大小さまざまな新作、15点を出品致します。メインの作品は新たに1つの〇に見える領域と見えない領域を同時に表現することに挑戦しており、2項対立ではなく様々な領域が必ず常に影響し続けている様子が描かれています。円キャンバスを用いた作品はスクエアのキャンバスに存在していた縦と横のアプローチを無くすことで新しいバリエーションとなっています。この機会にぜひご高覧ください。

会期:2020年1月10日(金)− 2月4日(火) 9:00 - 17:00   
会期中の休館日:1月21,22,23日 
※展示は宿泊以外の方もご覧いただけます。