5月の音を楽しむ会は落語 三遊亭兼好師匠による公演でした。落語は2012年5月の古今亭志ん輔師匠、2024年2月の上原正敏さんによる「オペらくご」以来の公演でした。
今回の演目は...
一席目:「桃太郎」
二席目:「親子酒」
福島県会津若松市出身の兼好師匠。1998年に三遊亭好楽師匠に入門し、2008年に真打昇進。落語専門誌での執筆や数々の受賞歴を持ち、独演会やメディア出演など幅広く活躍されています。
今回は間に休憩を挟みつつ、時間いっぱい二席もお噺しいただきました。
兼好師匠ならではの俗世に鋭く切り込んだ枕は、聞く者の心を落語の世界へと一気に引き込みました。
二席目の親子酒、酒好きの父親が3日ぶりにお酒を飲む場面。美味しそうに飲む表情や湯呑みを大切に持つ仕草だけではなく、飲んでいる途中、飲みきった後に出る「音」がとても印象的でした。
「ごくごく」「たん!」。とてもシンプルで小さな音にも関わらず、間を置き、一度静かな空間を作ることで、より鮮明に情景をイメージさせ、会場に大きな笑いを生みました。
日本の伝統芸能の一つでもある落語。楽器や歌声がなくとも、言葉という「音」を通して人を楽しませるという点では、一つの「音楽」なのかもしれません。
次回は6月26日(木)能 川口晃平さんによる演奏会です。
どうぞお楽しみに!