3月の音を楽しむ会は藤舎呂英さんと藤舎呂近さん、吉澤延隆さん、花柳美輝風さんによる演奏会が行われました。大黒屋初お披露目の演目も披露してくださいました。
藤舎呂英さんは「一流のプレーヤーが揃いましたので質のいいものをお客様へお伝えしたいと思います。また新しい邦楽の要素を表現できれば」と話してくださいました。伝統と革新を常に表現しようとする藤舎さんの真摯な姿勢が現れた言葉でした。
1曲目「さくら変奏曲」、花柳美輝風さんが吉澤延隆さんの箏の軽やかな音色に合わせて艶やかに舞います。
2曲目「雨」は栃木県出身の筝曲家が作曲した曲です。宇都宮出身の吉澤さんが栃木県に縁のある曲をと独奏で披露しました。藤舎さん曰く「雨」の中に「風」を感じる1曲。
3曲目「鳥のように」。流麗な箏の演奏と藤舎さんの力強い鼓の音が融合した1曲です。吉澤さん曰く湖面で休んでいる白鳥が一気に飛び立つ映像や猛禽類の鷹や鷲が空に円を描いて飛んでいるイメージが浮かぶ曲だそうです。
藤舎呂英さんのご子息呂近さんが大鼓として加わります。
4曲目「花」は本来箏の独奏曲ですが箏と鼓と舞踊を織り交ぜた大黒屋特別版での演奏です。鼓のチリカラ拍子に箏の音が鳴り響く中、花柳さんが一瞬一瞬名画のように輝く舞踊で会場を魅了しました。
大黒屋でしか見ることのできない邦楽の魅力を存分に堪能することができた演奏会でした。
次回の音を楽しむ会は4月26日(木) フルート森川道代さんです。
どうぞお楽しみに!