2月の音を楽しむ会はテノール 猪村浩之さん、ピアノ 大坪由里さんの演奏会を行いました。今回で13回目のご出演です。「 愛と情熱のオペラ 」というテーマを掲げ、アンコール含め、全10曲を披露して頂きました。
1曲目、大坪さんのピアノソロでスーク作曲「 愛の歌 」。2曲目、ドニゼッティ作曲「 オペラ 愛の妙薬 より 〜人知れぬ涙〜 」。13回目にして初のオールオペラアリアということもあり、緊張していると仰っていた猪村さん。緊張を微塵も感じさせない歌声と大坪さんの繊細かつ美しい音色で会場の雰囲気を一気に作り上げました。
3曲目、プッチーニ作曲「 オペラ トスカ より 〜妙なる調和〜 」。画家カヴァラドッシのトスカに対する熱い思いを披露して頂きました。
4曲目、未完のオペラと言われている、ドニゼッティ作曲「 オペラ アルバ伯爵 より 〜清純で美しい天使〜 」を披露。猪村さんの表情や仕草、そして、大坪さんの奏でる、流れるような音色。二人が作り上げる音楽に魅了される一曲でした。
5曲目、ピアノソロでマスカーニ作曲「 オペラ カヴァレリア・ルスティカーナ より 〜間奏曲〜 」を披露。大坪さんの優しく、清らかな音色で披露して頂きました。
6曲目、チレア作曲「 オペラ アルルの女 より 〜フェデリーコの嘆き〜 」。この曲は、猪村さんが高校生の時から歌い始め、50歳になる現在、ようやく気持ちよく歌えるようになった曲だそうです。素晴らしいアクートに聞き入った1曲でした。
7曲目、プッチーニ作曲「 オペラ トスカ より 〜星は光りぬ〜 」。「これほど生きたいと思ったことはない」と嘆くように歌う、この曲。猪村さんの力強く、情熱的な歌声で披露して頂きました。
アンコール1曲目には、ピアノソロでプッチーニ作曲「アルバムの一葉」を披露。流れるような曲調の中にリズミカルな音を感じられ、心踊る1曲となりました。
2曲目、ヴェルディ作曲「 春風よ、なぜ私を目覚めさせるのか 」。ウェルテルのシャルロッテに対する嘆き、悲しみを叙情的に歌って頂きました。
最後に、プッチーニ作曲「 オペラ トゥーランドット より 〜誰も寝てはならぬ〜 」を披露。終盤にも関わらず、伸びやかな歌声で会場を包み込み、演奏後、惜しみない拍手が猪村さん、大坪さんに送られました。
コロナ禍で暗く落ち込んでいる空気を吹き飛ばすような、力強く情熱的な猪村さんの歌声と大坪さんの温かく美しい音色に魅了された音を楽しむ会となりました。