細井美裕
Nature Manque - なりそこないの自然(2022, 新作)
デバイス設計 / 実装:安藤充人
音源収録地:板室温泉大黒屋
7月の音を楽しむ会はサウンドアーティスト 細井美裕さんによる特別編。いつもは公演形式で開催している音を楽しむ会ですが、今月は「サウンドインスタレーション」形式での開催でした。サロン内の壁や窓に様々な“装置”を設置しており、磯谷博史展とともに、細井美裕さんによる「音」のインスタレーションを楽しみました。
そもそも、サウンドインスタレーションとは時間よりも主に空間に規定される、音を使う芸術のことであり、室内や屋外に音響を設置することで、その空間や場所・環境を体験させる表現形態をとる作品を指します。
今回は大黒屋の自然などから音を採取し、特殊な装置で「音」を表現して頂きました。
「大黒屋周辺の川、虫、鳥、などの7種の音を窓に貼り付けた振動子
(貼り付けたもの自体をスピーカーにするもの)」
「水琴窟や川の低い音をイメージした音」
「蝉の鳴き声」
「川のサラサラした音」
「水のコロコロした音」
「鈴虫の鳴き声」
一つの空間で同じ音を聞きながらも、様々な思考をさせてくれる「音」。
一人で外を眺め想いに耽る人や、
二人で楽しく会話をしながら音を楽しむ人たちもいました。
普段から身近にある音なのにも関わらず、聞き方を変えるだけでも、感じ方が全然違うのだと、改めて気付かされた正に「音を楽しむ会」となりました。これを機に自然の中の音を聴く楽しみを味わってくださると嬉しいです。
次回の音を楽しむ会は8月26日、ピアノ 阿部海太郎さんによる演奏会です。
どうぞお楽しみに!